落ちる ES 例
【20人の新入生を獲得した部活動の新歓勧誘】
大学文芸部の部長として、部員数増加を通じた活動活性化に取り組んだ。就任時は部員が各学年数人と少なく、特に学園祭での部誌制作・販売に支障を来していた。私は部員増加が活動の多様化と創作意欲の向上に繋がると考え、新歓活動を改革。第一に、部の特長である全員創作を活かし「部員全員が作家」というキャッチコピーを用いて団体の魅力を打ち出した。第二に、創作と批評を体験できる批評会イベントを開催し、活動内容の明確化と敷居の低下を図った。新入生と信頼関係を構築した結果、例年の6倍以上となる20人の部員を獲得した。部内には多様な創作が生まれ、刺激的な創作環境が実現した。
※ 他の2つの経験は省略
このエントリーシート(ES)は全体的によく構成されており、成果や工夫が伝わります。しかし電通がこのインターンでこだわる「動かす」という観点から見ると、物足りなさが残る点もあります。次の4点を添削によってブラッシュアップしていきましょう。
受かる ES にするための添削ポイント
- タイトルにインパクトがあるか?
- ?が整理されているか?
- ?のイメージを提示しているか?
- ?を把握して答えているか?
① タイトルにインパクトがあるか?
エントリーシートのエピソードに「タイトルをつける」ことが指定されている場合、このタイトルは1次予選(足切り) だと考えた方がよいでしょう。選考官は、何百枚というESを限られた時間の中で読むため、タイトルで興味を持たれなければ、その後の本文は読まれずに終わってしまう可能性すらあります。
【20人の新入生を獲得した部活動の新歓勧誘】
このタイトルは、実績(20人)は含まれているものの、「どんな役割で」「どんな工夫で」という視点が不足しており、個性が見えづらい内容になっています。そこで、次のAfterのように改めてはいかがでしょうか。
【「言葉」の力で、1学年2名だった※※大文芸部に、部長として20名の新入部員を迎え入れた経験】
「言葉の力」という表現で自らがこだわった姿勢を示しつつ、「1学年2名 → 20名」という成果を強調。「部長として」という立場も明示されています。このように「姿勢・成果・役割」を意識することで、インパクトのあるタイトルに仕上げることができます。
② ( ? )が整理されているか?
動かしたエピソードでは「課題」と「目標」の提示が極めて重要です。「何に悩み、何を目指して行動したのか」が話の軸となるので、そこが曖昧だと、その後の行動や結果の説得力が大きく損なわれます。
この点について、Before / Afterを比較していきましょう
大学文芸部の部長として、部員数増加を通じた活動活性化に取り組んだ。就任時は部員が各学年数人と少なく、特に学園祭での部誌制作・販売に支障を来していた。私は部員増加が活動の多様化と創作意欲の向上に繋がると考え、新歓活動を改革。
BeforeのES文は、課題がややぼんやりしており、目標設定も定量的に示されていないため、ストーリーの芯が弱い印象を受けます。