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目次
  1. 設問1. 大学入学後、「目的意識をもって取り組んだこと/取り組んでいること」を具体的に教えてください。特に、その取組を行った背景と目的、取組の中で生じた問題、問題解決のために行ったアプローチについて重点的に教えてください。(400字)
  2. 設問2. 東証プライム市場に上場している企業から具体例を1つ選び、あなたが経営戦略コンサルタントになったと仮定して、その主体が直面している、あるいは、今後直面するであろう重大な問題点を1つ挙げてください。 その上で問題の真因を明らかにし、その主体がとるべき解決策を提案してください。 (400字)
野村総合研究所(NRI)の27卒「経営戦略コンサルティングコース」は、情報収集/分析/戦略構築/プレゼンテーションに至る一連のコンサルティング業務に取り組む5daysの実践型インターンです。ここでは、どんなエントリーシート(ES)が求められるのでしょうか? 「受かるES添削」編集長・今川が、設問別にポイントを徹底解説します。
設問1.
大学入学後、「目的意識をもって取り組んだこと/取り組んでいること」を具体的に教えてください。特に、その取組を行った背景と目的、取組の中で生じた問題、問題解決のために行ったアプローチについて重点的に教えてください。(400字)

落ちる ES 例

研究分野の知識が乏しい中、新規性の高い方法論を提案した経験がある。私は、地域の需要に応じた最適なエネルギー技術の社会実装を目指し、需要側と技術者の相互理解を支援するため、複雑な情報を可視化する手法の開発に取り組んだ。当初は専門的な議論への参加や技術の理解に苦労したが、自分の考えを言語化した資料を用意し、他の学生の倍の頻度で打ち合わせを行い、教授や技術者から多くの指摘を受けてアウトプットを磨いた。その結果、自治体による活用も検討される可視化手法の草案を提案できた。知識が乏しい状態からでも、行動を重ねて成果に結びつける力を身につけたと感じている。

最新技術の社会実装に挑んだ研究であり、エピソードとしては素晴らしい素材です。しかし、背景・目的の説明が抽象的で共感を得にくいという課題があり、このESのままでは落ちる可能性が高いでしょう。よいエピソード素材を、最高の形でESに仕上げるために以下の4点を添削していきます。

受かる ES にするための添削ポイント

  1. 活動内容が明確か?
  2. 活動の背景に?があるか?
  3. 課題の?ができているか?
  4. ?が明確か?

① 活動内容が明確か?

ESでは、自分の経験や実績を端的かつ具体的に伝える力が求められます。特に研究内容を記述する場合、「具体的な専門用語を使うと文字数を削られてしまう」という課題感から「抽象的に説明してしまい内容が薄まってしまう」という人が多いようです。

ここでは「活動内容が明確か?」という観点から、Before/Afterの違いを見ていきましょう

研究分野の知識が乏しい中、新規性の高い方法論を提案した経験がある。私は、地域の需要に応じた最適なエネルギー技術の社会実装を目指し、需要側と技術者の相互理解を支援するため、複雑な情報を可視化する手法の開発に取り組んだ。

○○地域の熱需要に合わせて、教授や技術者を巻き込み最適なボイラを選択する手法を創出した研究だ。

Beforeでは、「新規性の高い方法論」「複雑な情報」「可視化する手法」など、抽象的な表現が多く、結局何をしたのかが読み手に伝わりません。

一方、Afterでは「○○地域の熱需要」「最適なボイラを選択する手法」と具体的に記載することで、読者が対象範囲や研究対象をイメージしやすくなっています。

活動を説明する際、ひとりでよい塩梅の表現を見つけるのは難しいものです。先輩や就活仲間の力を借り、自分の活動を口に出して説明してみると、よい表現が見つかることがあります。ぜひ試してみてください。

② 活動の背景に( ? )があるか?

改めて設問の内容を振り返ってみましょう。

大学入学後、「目的意識をもって取り組んだこと/取り組んでいること」を具体的に教えてください。特に、その取組を行った背景と目的、取組の中で生じた問題、問題解決のために行ったアプローチについて重点的に教えてください。(400字)

経営戦略コンサルティング業務の応募だけに、「課題解決」を重視している点が読み取れますね。もう1点注意したいのは、「目的意識や背景」を強調している点、つまり「あなたは、なぜその活動をしているのか」という動機も重視されている点です。

これを踏まえて次のBefore / Afterの文を比べてみてください。

私は、地域の需要に応じた最適なエネルギー技術の社会実装を目指し、需要側と技術者の相互理解を支援するため、複雑な情報を可視化する手法の開発に取り組んだ。

技術の社会実装に関心があり、大学では様々な産業に品質管理の評価手法を適用する研究を選択。卒業研究時、自治体・企業10社が関わり、ゼロから手法を創出できるこのテーマを選んだ。

Beforeでは研究の目的や取り組み内容は語られているものの、それを選んだ背景や動機が語られておらず、読み手にとっては「なぜその活動をしているのか」が見えにくくなっています。

一方、Afterは「動機 = 技術の社会実装への関心」→「選択 = 研究室」→「行動 = 多産業との協働への挑戦」までが一貫しており、好奇心溢れる姿勢がはっきり伝わります。

The person who corrected this application form (ES)

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