落ちる ES 例
留学費用を1年半で貯めて留学を実現させた経験こそが私が最も頑張った経験です。2年間という期間を設けて計画を立て、アルバイトで稼いだお金を少しずつ貯金しました。具体的には大学がある月は毎月3万円を、夏休みなどの長期休暇期間は毎月6万円を貯金する計画を立てました。アルバイトを掛け持ちしてシフトを増やし、外食を控え、留学費用を貯めるための専用の銀行口座を作り、一切出金しないことを徹底しました。目標達成前は、長期的な計画を立ててその計画に沿って実行することに苦手意識がありました。決めたらすぐに行動することを好む性格だったため、留学を決めたのに行動できないもどかしさがありました。しかしこの経験を通じて長期的な計画を立てる力や、計画通りに進まなかった時に修正する柔軟性を得ました。
人柄や熱量が伝わってくるエントリーシートです。しかし、足りない要素が散見され、このESのままでは落ちる可能性が高いでしょう。このESを受かる水準にするために、私は次の4点を提案し、添削します。
受かる ES にするための添削ポイント
- 全体像が見える結論ファーストか?
- ?が伝わっているか?
- ?が明確か?
- 京セラの?にマッチしているか?
① 全体像が見える結論ファーストか?
書き出しは極めて重要です。最初の一文を読んで問いに対する結論が読み取れない場合、「何を問われているのか理解できていない」と見なされ、最悪の場合そこから先を読んでもらえない可能性もあります。
BeforeのES例を見てみましょう。
留学費用を1年半で貯めて留学を実現させた経験こそが私が最も頑張った経験です。
今回のES設問は「3項目のいずれかを満たす自己PRとエピソード」という趣旨ですが、「どの要素を選んだのか」が不明瞭です。また、お金を貯めたエピソードもどれだけハードなチャレンジだったのかが伝わってきません。
次のAfterのように改めてみてはいかがでしょうか。
私は「諦めずに挑戦を続ける」人間です。90万円を1年半で貯め、一度は断念した留学を実現した経験があります。
まずは「1.夢に向かって果敢にチャレンジし続けられる」を選択したことがわかるように自己PRします。続けて「90万円を1年半で貯め、一度は断念した留学を実現」という表現をエピソードに盛り込むことで、そのチャレンジの困難さも示します。
問われていることに対して冒頭の一文で「全体像が見える結論」を明確に伝えることを意識しましょう。
② ( ? )が伝わっているか?
エピソードの前提情報を共有していないESは、読み手にストレスを感じさせます。初めて読む人でも概要を理解できるように、足りない情報があれば補いましょう。
BeforeのES例では、なぜ海外留学したいと思ったのか、の詳しい背景が書かれていません。困難な状況や留学にかける想いが伝わるよう、前提情報を伝えましょう。