- 設問1. 目標を達成するために集団で取り組んだ経験を教えてください。(300字)
- 設問2. 最も難易度の高かった取り組みについて教えてください。(300字)
- 設問3. 社会人として働く上で、ご自身が大切にしたい軸や考え方を教えてください。(300字)
落ちる ES 例
アルバイト先の駐輪場で、不正利用の管理ミス削減を目的に、紙の管理からPCを活用した管理システムの構築に取り組んだ。紙による管理はミスが多く、問題が発生していたため、私はPC管理システムの導入を提案し、プロジェクトが進行した。会議では、全員で問題点を共有し、システム導入の目的を明確化した。互いの意見を尊重しながら話し合いを重ねることで信頼関係を築き、全員が協力して開発を進めた。その結果、効率的かつ実用的な管理システムが3か月かけて完成し、系列の他店舗への展開も実現した。最終的に高い評価を得ることができた。
非常に価値のある取り組みですが、現状の文章では活動と成果が淡々と語られ、自分がどのような役割を果たしたのかが伝わりにくい点が課題です。ここでは、2つのポイントに注目して回答を見直していきましょう。
受かる ES にするための添削ポイント
- ?が見える結論ファーストか?
- ?を把握して答えているか?
① ( ? )が見える結論ファーストか?
設問は「目標を達成するために集団で取り組んだ経験」をたずねています。書き出しでは、エピソードの全体像が見えるように 「何を目標に」「どんなメンバーで」「どのような役割を担ったか」 を端的に示すようにしましょう。
アルバイト先の駐輪場で、不正利用の管理ミス削減を目的に、紙の管理からPCを活用した管理システムの構築に取り組んだ。
Beforeの文は、「管理システムの構築」に取り組んだことはわかりますが、「どんなメンバーで」「どのような役割を担ったか」 が不明瞭です。
次のAfterのように、「8人チーム」「開発をリード」と記述すると、エピソードの全体像を読み手に伝えることができます。
アルバイト先駐輪場の運営改善を目指し、8人チームによるデータ管理システムの開発をリードした。
② ( ? )を把握して答えているか?
野村不動産は、なぜ通常のガクチカではなく「集団で取り組んだ経験」をたずねるのでしょうか。その背景には、総合デベロッパーの事業特性が深く関係しています。野村不動産の新卒採用サイトに掲載されている、再開発事業プロジェクトを手掛ける社員のインタビューを読んでみましょう。
関係者が非常に多く、規模の大きい再開発事業を推進する上では、このように色々な角度からの意見が出てきます。その中で相手が何を思っているのかを本質的に理解した上で、自分なりの“解”を示し、関係者に納得いただくことが、推進の原動力になると改めて実感しました。
引用元: 野村不動産新卒採用HP「社員インタビュー」
不動産開発や再開発プロジェクトは、スケールが大きく、多様な関係者との連携が不可欠です。社内だけでなく、行政機関や地域住民、協力会社などと密に連携しながら進める必要があり、個人プレーでは成し遂げられません。こうした環境では、「自分の考えを持ちながらも他者と協働し、全体最適のために動ける人材」 が強く求められていることがわかりますね。
これを踏まえて、Before / Afterの文を見比べてみましょう。