落ちる ES 例
野球観戦サークルの新歓に力を入れ、規模を拡大させた。野球観戦の魅力を共有したいとの想いから設立を決意した。スポーツ関連の講義を通じ、現地観戦への熱意や観戦機会の増加を求める声を受けて具体的に行動を起こした。設立時に40人だったメンバーをもっと増やそうと、認知不足の改善に取り組んだ。野球に関心のある層への認知向上のため、15人のメンバーと共に300枚のビラを学内の人通りが多い場所で配布し、サークルの存在を広めた。この取り組みが功を奏し、目標の60人を大幅に上回る100人以上が入会した。多くの人々の共感を得て団体の拡大に成功した経験が、私の学生生活において最も注力したことだ。
解説に入る前に、オリックスの企業カルチャーを確認しておきましょう。採用サイトには次のようにあります。
オリックスには、 「新しい価値と環境の創造を目指し社会に貢献する」 という理念がありますが、この理念を基に、次々と新たな事業を開拓していくチャレンジ精神と時代の変化に対応できる柔軟性を持つ企業風土を培ってきました。
引用元: 人事役員メッセージ|新卒採用情報|オリックス株式会社
同ページには若い世代に期待することも述べられています。
その前提として重要なのは、当社のこうした企業風土に共感し、この環境で成長したいという意欲で新しいことに挑戦することを意気に感じ、楽しんで取り組めることです。そして自律と自立をしたキャリアを考えるマインドを持ち合わせていることだと思います。
引用元: 人事役員メッセージ|新卒採用情報|オリックス株式会社
上記の内容から、オリックスは 「企業風土を理解し、変化を楽しみながら、自分の意志で挑戦し続ける意欲と行動力を持った人」 を求めていることがわかります。ESでは、具体的な経験を通して自分がこの人物像に近いことをアピールすることが重要です。
では、ESの内容に戻ります。サークルの規模拡大に向けた取り組みは、丁寧で真面目な印象を与えます。しかし、全体的に印象に残りにくく、他の応募者との差別化が難しい点が懸念されます。このままでは選考落ちの可能性もあるため、以下の3点の見直しを提案します。
受かる ES にするための添削ポイント
- 書き出しにインパクトがあるか?
- 活動に?があるか?
- ?の提示があるか?
① 書き出しにインパクトがあるか?
ESを書く際に、必ず意識したいのが「書き出し」です。冒頭で読み手の興味を引けなければ、その後にどれほど魅力的な内容が続いても、最後まで読まれない可能性があります。
Beforeの書き出しは一般的で印象が薄く、エピソードへの期待感を抱かせにくくなっています。
野球観戦サークルの新歓に力を入れ、規模を拡大させた。
Afterのように「ゼロから立ち上げた」「150人に拡大」など、具体的な状況や成果を盛り込むことでインパクトが増します。さらに、一文をカッコで区切ることで、読み手の関心もしっかりと引くことができるでしょう。
【ゼロから立ち上げた野球観戦サークルを1年で150人に拡大】
② 活動に( ? )があるか?
学生時代に力を入れた経験を伝えるうえで大切なのは、「そのとき何を考え、どう行動したか」というプロセスを具体的に述べることです。とくに、直面した困難を克服したエピソードを盛り込むと、あなたの人柄や価値観が伝わり、他の応募者との差別化にもつながります。
Before / Afterの比較で、その違いを見てみましょう。