- 設問1. あなたが行った(もしくは行っている)最も大きな課題解決について、背景も交えて教えてください。(600字)
- 設問2. 地方が抱える5つの課題(過疎化対策、地域コミュニティの活性、土地や施設の有効活用、地域ブランディングの向上、地域経済の活性)からあなたが解決したいものを1つ選択し、その理由を教えてください。(600字)
そんなTURE-TECHではどんなエントリーシートが求められるのでしょうか?「受かるES添削」編集部・波田野が、設問別にポイントを解説していきます。
落ちる ES 例
宮城県石巻市の街づくり会社で1ヶ月インターンをした経験です。 現地の駅近商店街は、人通りが少なくなりつつある一方、空き店舗の貸し出しがなかなか進まない現状がありました。そのボトルネックがどこにあるかを短期間で探るため、私は1ヶ月の間で20人以上の方を訪問して、丁寧にヒアリングをしました。そして、日々の活動の中で、店主の方が自分の物件を次世代に渡すにあたり、自店舗の歴史に完全に幕を下ろすことに抵抗感を持っていたことがわかったのです。この抵抗感を払拭するために何をすべきかを考え、店舗の今までの歴史やこだわりを漫画で残してみるという提案をしたところ、店主方は貸し出しを前向きに捉えてもらえるようになり、会社としてもそれを事業として取り入れていただくことが決まりました。そして、この事業を通して、商店街の1件の空き店舗が実際に貸しに出されるにも至りました。 この経験を通じて学んだことは、言葉にならない気持ちを汲み取るための対話を心がけ、相手の立場でも「ぜひやってみたい」と思ってもらえるような提案をすることです。そして、様々な提案をするときは、相手の心を動かすため、ただの論理的な説得だけにとどまらず、熱意を持って自分の意見を伝えるのが重要だということです。
街づくりに取り組んだ価値あるエピソードであるものの、現状の回答は課題や解決策に対する深掘りがやや浅く、あなたの思いや覚悟が十分に伝わっていない印象です。ここでは、5つのポイントに沿って内容を見直していきましょう。
受かる ES にするための添削ポイント
- 全体像が見える結論ファーストか?
- ?を把握して答えているか?
- 活動に?があるか?
- ?を有効に使っているか?
① 全体像が見える結論ファーストか?
エピソードの冒頭は、読み手の興味を引きつける最も重要なパートです。特にこの設問では、「最も大きな課題解決の経験」が求められているため、全体の結論となる取り組みの核心を冒頭で端的に示すことがポイントになります。
Beforeの冒頭の一文からは具体的に何に取り組んだのかがわかりません。
宮城県石巻市の街づくり会社で1ヶ月インターンをした経験です。
Afterのように、結論である「インターンにおいて商店街の空き店舗活用施策に取り組んだこと」 を冒頭で述べることで、読者が要点を理解でき、その後の展開への理解がスムーズに進むでしょう。
宮城県石巻市の街づくり会社での1か月間のインターンにおいて、商店街の空き店舗活用施策に取り組んだことです。
② ( ? )を把握して答えているか?
ソフトバンクが「最も大きな課題解決」についてたずねる意図について考えてみましょう。
ソフトバンクが掲げる5つのバリューには、創業者・孫正義氏の強い信念が込められています:
「No.1」
No.1を狙うからこそNo.1になれる。2番では見えない景色がある。
「挑戦」
失敗を恐れず高い壁に挑み続ける。
「逆算」
登る山を決め、どう行動するか逆算で決める。
「スピード」
スピードは価値。早い行動は早い成果を生む。
「執念」
あきらめない限り可能性は消えない。
引用元: ソフトバンク「理念・ビジョン・戦略」
さらに、ソフトバンクは人事ポリシーにおいても新しいアイデアや手法を追求し続け、全員が変化を楽しみ、目標に向かって突き進む挑戦と成長を後押しすることを掲げています。
その視点で改めて設問の意図を考えてみると、単なる体験談ではなく、「社会課題への向き合い方」「本気で挑戦する姿勢」「自ら考え行動する姿勢」を問うものと言えるでしょう。これを踏まえて、AfterのESでは、次のように添削して修正しています。