落ちる ES 例
証券業界におけるプロフェッショナルとして活躍したいという明確なビジョンを持ち、貴社のインターンシップに応募する。資産コンサルタント業務においては、市場のダイナミズムを捉えながら最適なソリューションを提供する点に大きな魅力を感じている。特に貴社は、高度な専門性と卓越した調査力を強みとしており、自身が成長できる最適な環境であると考える。本インターンシップでは、日々変化するマーケットを分析する方法を学び、グローバルな視点から顧客に最適な商品を提案するスキルを身につけたい。また、資産コンサルタント業務に求められるマインドを学びとり、今後の自己成長につなげたい。
一見まとまりのある回答ですが、志望理由と得たいものの具体性に欠けるという課題があります。このESのままでは落ちる可能性が高いです。このESを“受かる水準”に引き上げるため、以下の4つのポイントの添削を提案します。
受かる ES にするための添削ポイント
- 業務への理解と関心があるか?
- 志望につながる?が具体的か?
- 他社にない?への理解があるか?
- インターンで?が明確か?
① 業務への理解と関心があるか?
企業側は、インターンの志望理由を通して「証券会社、なかでも資産コンサルタントという業務に関する理解の解像度」を見極めようとしています。
大和証券グループの新卒採用情報ページでは、資産コンサルタント業務として以下のような説明が記載されています。
日本における個人金融資産は2,000兆円超。この個人金融資産がリスクマネーとして企業や国に流れることで、経済成長と社会の発展につながります。お客様の資金運用ニーズにお応えし、社会経済にリスクマネーを供給する中心的役割を担うウェルスマネジメント部門。証券市場に流入する資金が増えれば、成長を目指す企業は市場から資金調達をしやすくなり、資金を調達できた多くの企業が成長すれば、その企業に投資したお客様の資産形成につながります。お客様の資産形成や経済へのリスクマネー供給を通じて、社会の発展に大きく貢献しています。
引用元: 大和証券「新卒採用情報」
個人金融資産2000兆円のうち、未だに現預金として眠る1000兆円を社会経済に供給することが、顧客の資産形成にも社会経済の発展にもつながる。その一端を担う重要な役割が資産コンサルタントだと語られています。
それを踏まえてbeforeとafterを見てみましょう。
資産コンサルタント業務においては、市場のダイナミズムを捉えながら最適なソリューションを提供する点に大きな魅力を感じている。
「市場のダイナミズムを捉え」「最適なソリューションを提供する」という表現では抽象度が高く、例えばコンサル業界など他の業種でも同じことが言えそうです。
顧客の資産価値最大化を通じて、経済成長を実現する資産コンサルタントに魅力を感じ、本プログラムを志望する。
このように「資産コンサルタントの使命は何で、何に貢献する仕事だと理解しているのか」を明確に表現することで、志望度の高さがより伝わるようになります。
② 志望につながる( ? )が具体的か?
志望理由を語る際には、「なぜこの職を志望するに至ったのか」につながるエピソードを盛り込むことで説得力が高まります。